【港区17坪の可能性】 黒と赤のアクセントが映える、気軽に立ち寄れるイタリアン バー
東京都港区白金高輪駅前のビル2階に計画された、カウンターメインのレストランバーの設計を手がけた事例をご紹介します。
店舗の概要
この店舗は17坪というコンパクトなスペースでありながら、イタリアン料理とワインをメインに提供するお店です。
そのため、限られた空間を最大限活用しながら、心地よい体験を提供するための工夫を凝らしました。
効率性と心地よさを両立した厨房設計
私も料理がとても好きな事も有り、厨房は調理効率が何より重要と考え、料理人、設計者、厨房メーカーが一丸となり、細部にわたって綿密な計画を実施しました。作業動線を最適化することで、スムーズな調理環境を実現し限られたスペースでも、質の高い料理を提供できる事に拘りました。
カウンター越しの交流を大切に
次に、お客様とスタッフのコミュニケーションを円滑にするため、カウンターはコの字型に配置しました。
このデザインにより、お客様が料理人やバーテンダーとの会話が弾む居心地の良い空間を演出しました。また、客席の床を300mm上げることで、目線の高さを揃え、より自然な対話が生まれる工夫を施しました。
店舗の外と内をつなぐデザインとワインの魅力を引き立てるディテール
外部からの視線を取り入れるために、開口部には葡萄の粒をイメージしたオリジナルのパンチングボードを採用。
このデザインにより、外からは店内の雰囲気をほのかに感じられ、内部からは外の気配を楽しむことができ、狭さを感じさせない開放感のある空間づくりを目指しました。
また、オープン前には、設計者と運営者が山梨のワイナリーを訪問。その際に撮影した印象的な写真を、店舗奥の半個室に展示しました。写真が空間に彩りを添え、訪れるお客様にワインの世界観を伝えています。
温かみとカジュアルさを両立したインテリア
店内は黒を基調としつつ、カウンターや壁面にはワイン樽をイメージした節ありの楢材を使用。また、アクセントカラーとして赤を取り入れることで、カジュアルで親しみやすい雰囲気を演出した結果、気軽に食事とワインを楽しめる空間が完成しました。
女性のお客様が「また来たい」と感じるこの空間は、リノベーションだからこそ可能になったデザインの妙が詰まっています。リノベーションをお考えの方には、ぜひこの事例を参考に、あなたらしい空間づくりを考えてみてはいかがでしょうか?
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私の経験が一人でも多くの方のお役に立つことが出来たら嬉しいです。
天野 善啓